佐賀平野は起伏のないまっ平な田園地帯。「米どころ」である。車を走らせていると、この時期咲いているのが彼岸花。畦の彼岸花はまだ蕾の状態だったが、黄色い彼岸花に似た花が咲いていた。車を停めて、パチリ。
その時、同乗者に撮ってもらったのが下の写真。バックの緑は大豆。(枝豆状態)

黄色の彼岸花ってあったかなあーーー??白花はあったという記憶があるが、うろ覚え。
原色日本の植物図鑑(保育社)の草本編Vをめくってみる。(草本は苦手。)
ヒガンバナ属の検索表を見ると次の通り
1. 花は黄色か白色、葉の長さ1〜2cm
2.花は黄色、花被は長さ8cm、葉の幅12〜20mm ショウキズイセン
2.花は白色、花被は長さ5cm、葉の幅10〜13mm シロバナマンジュシャゲ
1. 花は赤色、黄赤色か紅紫色、まれに白色(この場合は花被はひどくそり返る)
2.雄ずいは花被よりずっと長い。花は赤色、葉は幅6〜8mm、濃緑色 ヒガンバナ
2.雄ずいは花被と同長。葉の幅10〜20mm
3.花は黄赤色、花被は長さ6〜9cm。葉の幅10〜12mm キツネノカミソリ
3.花は淡紅紫色、花被は長さ9〜10cm。葉の幅20mm ナツズイセン
この検索表によると、「ショウキズイセン」のようだ。
写真を見ても、非常に似ている。間違いなさそうだ。
ショウキズイセンLycoris aurea 別名:ショウキラン
暖地の山野に生える多年草。葉と花茎とは別に出る。
シロバナマンジュシャゲLycoris albiflora
ショウキズイセンとヒガンバナとの雑種=交雑種だろうと言われている。
ヒガンバナ(=彼岸花):Lycoris radiata 別名:マンジュシャゲ(曼珠沙華)
ヒガンバナ科ヒガンバナ属
彼岸花は秋の彼岸頃(=9月中旬〜下旬)頃、田んぼの畦などに燃えるような真っ赤な花を咲かせる。
堤や墓地、田の畦など人里に近いところに群生する多年草。(どうも墓地の印象が強い)
昔、中国から渡来したものが広がったといわれる。
鱗茎(ユリ根)にあるアルカロイドの「リコリン」は有毒であるが、これを7回程水洗いして除けば食べられるデンプンを得られることから、一時期田の畦などに植えることを奨励されたこともあったという。「彼岸花は飢饉に備えて、その球根のデンプンをさらして食べるために植えられた。」と言うのである。また、「彼岸花はモグラ除けにもなる。」という。(畦をモグラから守り、漏水を防ぐ)
資料によると、「子どもが彼岸花を取ってきたのをみて、母親が(真っ赤な色と形が火=炎を連想させるので、)「そんなもの取ってきたら家が火事になる」などとしかったりしますが,それは,彼岸花に毒があるので,子どもがそれに触らないようにとの親心だったという。」とある。
欧米では、ヒガンバナ属Lycorisを「リコリス」と呼んで、園芸植物としている。
ヒガンバナも球根が輸出されている。
また、園芸リコリスの中でも、大きく美しいのは、ナツズイセンであると言う。
リコリスの仲間は、8〜9月に咲くものがほとんどなので、これから花を見る機会も多いことだろう。
秋の風物詩として、写真に収めておきたいものだ。
田の畦にヒガンバナがきれいに咲くのはなぜだろう?という疑問に答えてくれた本があった。
それは「農家の田の管理が行き届いているからなのだ。」と言う。
「彼岸花を美しく咲かせるためには、花茎がすっと地上に伸び上がってくる前に、畦草切りを済ませておかないと、蕾の茎を切ってしまう。また、草切をしないと、他の草に埋もれて、彼岸花は美しく咲かない。一方、花が終わって、しばらくすると葉が伸びてくる。遅れて草切するようでは、彼岸花の葉を切ってしまって球根は太らない。のだ。」
農作業を通じて無意識に自然が守られてきたといえる。(人の手が加わらないと生きられないとも言える。)
ちょっとここで、二次的自然の草刈について考えてみると、
1.草刈をこまめにすると、風景は安定し、植生は安定する。生物層も安定する。
2. 草刈を放棄すると、藪になり、草の種類も単純になり、そこに住む生き物も不安定になる。人も不安になる。
という。
美しい日本の景観を創っているところで、二次的自然にこまめに手を入れている場合が少なくないのだ。
欧米では、粗放的(=何にもてを加えない)にすると、自然が復元するのとは、大きな違いである。
日本では、二次的自然に人間が手を加えれば加えるほど、自然は輝くことになるのである。


私もヒガンバナを載せたのでお邪魔しました。
詳しい説明、ありがとうございます。
ここで失礼ですが、こちらのブログも記事中に追加させていただきます(不都合でしたら、ご案内ください)
なぜ、日本中、この時期にいっせいに咲くのかを書いた「ヒガンバナの生活史」のWebページがあったので、リンクもしてあります。
トラックバックいたします。
突然の書き込み失礼いたします。
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